レフェルヴェソンス

 友達がランチを予約しておいたからと言うので、「どこ?」ときいたら、
「名前、むずかしくて読めないのよ。」
というわけで、どんなレストランかは全くわからずに、根津美術館の前で
待ち合わせ、歩いて行った。

L.jpg
(この写真は、お店のサイトから借りました)
 
  コンクリートの打ちっぱなしのような箱型の建物。
よく見るとおしゃれだが、地味な入り口。「L'Effervescene」。フランス語の
単語らしいけど、私には意味不明。
ウェディングもやっているようで、おしゃれなインテリア、割合広い。

サーヴィスの人がハンサムで感じがいいので、不安そうな顔だった友達が
「いいじゃない」と、途端に笑顔になった。
ウェルカムシャンパンは、ローランペリエ。緑の木々の庭が見える席で快適。

1.jpg 2.jpg 

右の写真のアミューズ(お通し)がすばらしい。
この店の名前は、「泡」という意味なので、泡を意識した器に3層のもの。
泡立てた昆布のムース(白)、キノコのピュレ、トマトのピュレ、ここに鮑の8ミリ角がごろっと
はいっていて、ムース状の柔らかさと鮑のコリコリが相まって実においしい。
右のグラスはトマトとカボスのシャーベット。トマトというのに赤くないし野菜くさくない。
緑がカボスの一片。

3.jpg 

前菜は、フォワグラを選んだ。黒トリュフ、すべりひゆ(葉っぱ)、オリーブで飾られ、
手前にある栗のペースト、生栗のペーストもまぶしていっしょに食べる秋の味覚。
この店は、ミシュランの星をとったばかりだが、ジャンルは「現代フランス料理」。
従来のフランス料理より、自由な発想で、いろいろな食材を組み合わせる楽しさが
ある。それは、食べる私たちにもお皿を見たときに驚きとして伝わる。
「生の栗、えっ、大丈夫?」とか、「すべりひゆって、うちの庭にも生えてるけど」
意外性の連続だが、おいしいので、すべてOK。喜びになる。

4.jpg

メインは、花園のようできれい。メルヘンで~す。食べられる花にミートパイ。
パイの中身は、シャラン産鴨肉、海老、かぼちゃ、ズッキーニ、、、、、、。
どれも細かく刻まれているので、すべてが渾然一体。甘みがあった。
白い泡がここでも登場。

5.jpg 6.jpg

デザートは、木いちご。木いちごのシャーベット。オレンジ色はサバラン。奥の白っぽい
のは、フェタチーズ。ポテトチップスのようなのは、アーモンドパウダーの薄焼き。

「おすすめはハーブティです。ぜひ」と言われ、頼んだら、なんと青いお茶!
ブルーマローというハーブ。ポットで出てきて、2杯目には黄色になっていた。
時間がたつと、青の色素がなくなるそうだ。

最後、小菓子は、チュッパチャプス?。
口に入れると弾ける。面白い!店のテーマ「泡」が弾けるのをイメージしたそうだ。

「これは何?」という楽しさの連続の食事だった。
ここのシェフは業界の有名人。72年生まれで慶応大学を卒業後、すぐに念願の
料理の道に入り、フランス、イギリスで修業。修業先が現代フランス料理で3つ星
をとったミディ・ピレネー地方の有名店ミシェル・ブラス。
私たちが自主コンサートの時に利用しているケータリングの店「サイタブリア」と
同じ経営。サイタブリアが普通のケータリングよりずっとおいしいのも納得がいった。

また来よう。ランチは5000円。夜のコースは15750円。

この記事へのコメント

  • ぶんじん

    何が出てくるか分からない、意外な食材ばっかりのコースですか、楽しそう。弾けるチュッパチャプスってどんな味なんでしょう?!
    2012年10月14日 15:54
  • ごちそうさまです。
    形も色も絵画的ですね。このまま固めたいような?!
    パクッとは食べれない感じです。
    2012年10月14日 16:06
  • coco030705

    こんばんは。
    すばらしいお料理ですね。盛り付けが芸術的。いつか行ってみたいリストに
    加えました。(^^)
    2012年10月14日 20:20
  • チョコローズ

    まるで一皿のアート作品のように美しいお料理ですね。
    きっと味も良いのでしょう。
    チュッパチャプス?はじけるその実態は何だったのでしょうか?
    とても気になるお店ですね。食べる芸術、体験したいです。
    2012年10月14日 22:06
  • TaekoLovesParis

    nice&コメントありがとうございます。
    ▲ぶんじんさん、お料理の説明があっても、覚えきれないほどいろいろな食材が使われてるので、パイを食べながら友達と、「あと、他に何が入ってるって言ってたっけ?」と言うほどでした。チュッパチャプスはチョコレートのコーティング。中身も濃いチョコ味でした。でも、水飴みたいのがはいってて、それがプツプツってはじけるんですよ。

    ▲匁さん、はい、わたくしどもも眺めてから頂きました。フォアグラを白いお皿に
    載せるより、この黒いお皿のほうが色彩効果がありますよね。

    ▲cocoさん、星をとったばかりの店は勢いがあるな、って思いました。
    ドビュッシー生誕150年記念のコンサートで、「ワインパーティにします」と頼んだら、おしゃれなカナッペ中心のケータリング。前回ビールのときは、和のテイストで柿の葉寿司もあったり、と的を得た揃え方なので、感心していたら、このレストランと同じ経営とわかり、なるほど!と納得でした。

    ▲チョコロさん、はい、おいしかったです。サービスの人が丁寧で、「ご存じかどうかわからないんですが、スペインのお菓子で、棒についた飴、チュッパチャプスと言うのですが、、」、チュッパチャプスがスペイン産とは知らなかったです。
    スペイン産といえば、クッキー「ポルボロン」に似たのをヨックモックが「ほろん」って
    いう名前で出してますね。結構、好きなので。
    2012年10月14日 23:22
  • 中村の一撃はあと1m大きかったら
    逆転の3ランでしたね。惜敗です。
    2012年10月15日 21:49
  • TaekoLovesParis

    匁さん、中村の打球はあんなに高く上がったからはいると思ったのに、、、惜しかったです。
    パの脈がなくなったので、ドームでの17日、中日戦、G軍が勝つと思いますが、
    油断はできません。
    2012年10月15日 22:05
  • angie17

    驚きのあるお店で、素敵ですね!
    行ってみたいです。
    2012年10月16日 00:52
  • baby_pink

    アミューズも前菜もなんておしゃれなのでしょう☆*
    いただきながら、まるでファッションショーを見ているかのような
    オシャレな気分にさせてくれる、そんな素晴らしいお料理ですね^^
    2012年10月16日 06:19
  • kao

    お店のお名前、舌を噛んでしまいました(笑)

    それにしても、素敵なお料理~。
    食べるのがもったいないくらいきれい。
    こんなおしゃれなお店でお食事をされるTaekoさんも、きっとすごく素敵なんだろうなぁ。。。憧れてます。
    2012年10月16日 11:41
  • TaekoLovesParis

    nice&コメントありがとうございます。
    ▲angieさん、一種のパフォーマンスでしょうけど、お肉料理の前に、柄が違う「ライヨール(ラギオール)のナイフセットが見せられ、「お好きな柄を選んでください」と言われます。
    数軒先に同じ系列のバーがあって、予約しないとはいれないプライベート空間なので、芸能人がよく来るそうです。

    ▲pinkさん、お皿はリモージュでした。白ですが形がいろいろ。お料理に合わせた
    もので出てきます。最後の小菓子のお皿も泡もようのガラス皿。お皿もファッションショー(うまい表現ね)のだいじな要素です。

    ▲kaoさん、友達がお店の名前を覚えられなかったのもムリないな、と思いましたよ。舌をかみそう、まさにそうです。こういうお店は、maaiくんは入れてもらえなそうです。普段着で行くより、おしゃれをして行く店でした。
    2012年10月18日 00:02
  • julliez

    L'Effervescenceって、泡由来の、溌剌とした、活気のある、とか
    幸せが溢れ出す、みたいな景気のいい意味みたいです。
    シャンパーニュでもこの単語、希望を泡に喩えた表現でよく聞きます。
    お料理も洗練されていて、ほんとうにワクワク感があふれますね。
    2012年10月18日 17:09
  • TaekoLovesParis

    julliezさん、ありがとう!
    泡はmousseだと思ってたから、お店の人から「泡」の意味ですと言われてもピンとこなくて、辞書ひいたら、effervescene「興奮、熱狂、沸騰」、
    泡そのものより、シャンパンの発泡を考えればいいのね。とすると、いい名前のお店ね。「水の泡」なんて言葉を想像しちゃダメね。
    2012年10月19日 21:57
  • julliez

    そうそう、泡そのものじゃないんですよね
    スパークリングのニュアンスの方が近いってフランス人が言っています(笑)
    泡ってダイレクトなお答えされたら、戸惑いますよね。(´-ω-`)
    私も最初、シャンパーニュで耳にした時、「?」でした。
    2012年10月20日 05:05
  • moz

    現代フランス料理なんですね、生の栗の料理?
    どんな感じなんだろう??
    でも、TaekoLovesParis さんが太鼓判? ですから、きっとすばらしい味のお店なのでしょうね。チュッパチャプス? 気になります 笑
    2012年10月28日 11:00
  • TaekoLovesParis

    mozさん、実は、私には生の栗は、見た目には美しいけど、ぽそぽそして、あまりおいしいとは言えず、でした。栗は火を通すと甘味が出る、ってよくわかりました。
    でも、ここの店のランチ、体験してみる価値はあると思います。
    チュッパチャプス、昔、たべましたか?スペインのだったとは、意外でした。
    アメリカだと勝手に思ってました。
    2012年10月31日 00:06

この記事へのトラックバック