国立新美術館にワシントンナショナルギャラリー展を見に行った。
ワシントンのナショナルギャラリーに行ったのは10年以上前。作品をあまり覚えていない。
印象派以外の絵が多く、フェルメールもあったし、ラファエロの聖母子が美しかった。
そして、「メアリー・カサットに注目」、と、特集されていた。アメリカ人だけど、パリに学び、
女性や子供を描いていた。印象派ふうの親しみやすく上品な絵で、好きになった。
今回の日本での展覧会にも、メアリー・カサットの「青い肘掛椅子の少女」、と他2点、
子供を描いた絵が来ている。瞬間をとらえた表情が忘れられない絵だ。
メアリー・カサットといえば、2008年に行ったボストン美術館のことを記事にして
いなかったので、今回、遅まきながら。。
(同じくボストンで2006年に「青い肘掛椅子の少女」を見たときの記事はこちら)
印象派の部屋にはいってすぐ目に留まる位置に展示されていたのが、メアリー・
カサットの「5時のお茶」と「オペラ座のバルコニー」
(2007年に見たときの記事はこちら)
「オペラ座のバルコニー」は、服の黒が、手に持つ扇がマネの絵を思いおこす。
(左)マネの「Street Singer」 ギターを抱え、鳩笛を鳴らす少女。大きな絵。
(右)「モンテジェシー公爵夫人と2人の娘」 3人とも黒のドレス。
モネの明るい色彩の風景画。
光がいっぱいの南仏アンティーブを描いた作品2つ。
(左)Antibes Seen from the Plateau Notre-Dame 1888年
(右)Antibes Afternoon Effect 1888年
「ジベルニー近くの野原のポピー」 1890年。
ジベルニーはパリ郊外。モネはそこに住み、睡蓮の池のある庭を作った。
ルノアールの「ブージバルの踊り」。
オルセー美術館の「都会の踊り」「田舎の踊り」と共に3部作と言われている。
(右)は、「野原で花をつむ少女」1890年。
セザンヌを訪ねた時、マルセイユ郊外で描いた作品。
ゴッホ「郵便配達夫」 1897年
元は、ペンとインクで描かれたやさしい絵だったと、X線の照射でわかったそうだ。
カイユボット 「Fruits Displayed on a Stand」 1882年
露店のスタンドの上に並んだ果物たち。カイユボットにしては珍しい静物画。
果物をクローズアップ的にとらえている構図がおもしろい。
左はシニャック 「Port of Saint-Cost」 1890年
右はレイセルベルヘ 「レガッタ」 1892年
2点とも、光あふれる入江を描いた点描。
泊ったホテルの部屋からの眺め。
Charales River には、いつも船やヨットが行き交っていた。
ルームサービスで果物をとって、部屋で朝ごはん。
前日に買っておいた、スタバのブルーベリーマフィンとコーヒーのあとに果物。
これは、色がきれいと写真に撮った。
次回は、ボストン美術館の印象派以外の絵について書きます。
☆メアリー・カサットに関しては、yk2さんの記事が、おすすめです。
この記事へのコメント
バニラ
hatsu
カイユボットの『Fruits Displayed on a Stand』は、見ていてワクワクしました^^
ホテルの部屋からの眺めもいいですねー♪
kazu-m
誰かの絵に雰囲気が似ていると思ったら、Taekoさんの仰るとおりですね。
日常の中の優しさをとても感じる絵です。
今週末、東京に行くので見に行く予定です。
Taekoさんの言われていた、「おひさま」の蕎麦団子を食べるシーン、特集で見ました。
やはり、全体的になんとなく違和感が・・・・・(特にアクセントが)
baby_pink
とってもとっても素敵ですね~✿・・・って書こうと
コメント欄へきてみると、皆さん同じ気持ちでいらして
微笑んでしまいました^^
青い椅子の少女の絵も大好きです。
少女のきどらない自然体の姿に安らぎを覚えますね^^
私も先日、ワシントン展を観にいってきらばかり
なので、凄く嬉しかったです♪
pistacci
ブルーがとてもきれいですね。
開催すぐくらいに行ったのに、記事にせぬまま終わってしまいそう。
また行けたらなぁって思いながら帰ってきたのでした。
Inatimy
(リンクされてたyk2さんの記事も、詳しく書かれてて、なるほど~でした。
ふふ、後編3/3・・・今後どんな展開になるのか気になるところ。)
ゴッホの「郵便配達夫」はいろいろありますね~。
クローラーミュラーにある、背景にお花の柄がある1枚は見たことがあります。
この脚まで描かれてるのを見て、佐伯祐三のもふと思い出しました。
てんとうむし
カサットやマネの描くご婦人たちが今にもティーカップやオペラグラスの手を降ろしたり、画面から歩き出して来そうな雰囲気で惹かれます。
今年は、『ワシントンナショナルギャラリー展』のカレンダーを壁にかけているので(7月はマネの《鉄道》、8月はモネの《太鼓橋》です)すっかり行ったような気になっていましたが、会期ももう半分過ぎていたんですね。
Taekoさんの記事で何度か拝見して以来気になっている、ちょっとふてくされた表情が魅力的な《青いひじ掛け椅子に座る少女》に会いに行きたいな~・・・と思っているので、急ぐことにします♪
匁
凄いですね。
この絵の中で、以前に見たことがある(本物でなく写真)のは、ゴッホの郵便配達夫くらいかな?
面白いのは「ジベルニー近くの野原のポピー」です。
ポピーは秋になると、この近くでも、フェタが催されるくらい3kmほどに渡って咲き乱れるんですが
まだ、描いたことがありません。挑戦してみたいです。
julliez
やっぱり改めてエッソワは愛らしい村で、シャンパンを飲みながら小さなセーヌ川で釣りをする景色が今でもそのまま楽しめます。
今年はもうコクリコ(ひなげし)は終わりましたが、麦畑の周りに咲き乱れる赤いカーペットのように広がる様子は本当に感動します。
麦が金色になった隣で、咲き残りの赤い小さな花を見つけると、モネやルノワールの風景画を思い出させます。
ララアント
・・・ボストンへ行こう!
なんとも羨ましい限りです。。
地震が・・・友人のいる伊豆地方が震源地のようです。
あちこちで起きますね!
我が家は超レッドカードを耐震診断でうけています
要は1階に壁を増やさなければならないらしく
建て替えるには歳を取り過ぎているし
子供たちはここへ帰ってくる気はないようですし!?
ごめんなさい!
Taekoさんのブログ記事へのコメントではなくなってしまいました^^;
TaekoLovesParis
家は少し手を入れるだけでも、かなりお金がかかりますね。
立て替えるとなると、建てる間、引っ越さなければならないし。。
伊豆のお友達、あまり、こわい思いをなさらないと、いいけど。
今度、ご上京なさるお友達ですよね。
TaekoLovesParis
▲バニラさん、今日の気分はフルーツ!でしたね(笑)
この朝、私も「フルーツ!」と思って、ルームサービスメニューから、果物ばかりを
チョイスしました。ブルーベリーとイチゴが◎でした。アメリカは果物がおいしいん
ですよー。
▲hatsuさん、オペラ座の観劇用ドレスがシックですてきですね。そして遠くに
ちらっと見える人たちで、華やかさが演出されていますね。こういうのを見ると、
絵の構図は、計算されているんだな、って思います。
ホテルの部屋からは、朝日、夕陽がよく見えて、入江の町、ボストンならではの
水辺の景色でした。
▲kazu-mさん、週末は国立新美術館ですか。たくさんいい絵があるので、
見応えがあることと思います。
「おひさま」の過去分、ご覧になってくださったんですね。子供たちの「うんまぃ」
は、やはり、そちらの言葉とはちょっと違うんですね。
▲baby_pinkさん、ワシントン展いらしたんですね!
見やすい空間で、よかったでしょう。ここでは取り上げなかったけど、私は
セザンヌの「赤いチョッキの少年」とか「新聞を読むお父さん」も今まで見た
セザンヌと一味違ってよかったです。カサットの砂浜で遊ぶ2人の女の子も
子供らしい無心さが伝わってきて好きでした。pinkさんの自然体という表現が、ここにもあてはまるわね。
▲pistaさん、「青い肘掛椅子の少女」がお気に入りだったんですね。私も
初めて見たときは、女の子の可愛さはもちろんのこと、ソファーのブルーの
美しさと贅沢さに見とれてしまいました。
ワシントン展、記事になさってくださいよー。「三銃士」の記事の次は、
「ワシントン展」?
▲Inatimyさん、カサットの描く日常生活は、自分が暮らす上流階級なので、
インテリアもおしゃれですよね。
<クローラーミュラーにある、背景にお花の柄がある1枚>、クローラーミューラーのInatimyさんの記事に、たくさんいい絵が紹介されていたことを思い出し、見てみました。私の2007年に見たときの記事の「ルーラン夫人」像と同じ花柄の背景でした。郵便配達の名前がルーランなんです。背景でずいぶん印象が変わりますね。
佐伯祐三にも「郵便配達夫」、ありましたね。
yk2さんの後編3/3記事、いつ出るんでしょうね。
TaekoLovesParis
▲てんちゃん、カレンダー使っていらしたんですか!それじゃ、おなじみの絵が
たくさんあって、楽しいと思います。ぜひ、いらしてくださいね。私が行ったときは、
比較的、すいてました。
▲匁さん、ワシントンには、もうひとつスミソニアン博物館というのがあって、
航空宇宙博物館がすごいんです。はいったとたん、ライト兄弟が実際に乗った
飛行機が天井からぶらさがってるんです。思ってたより、ずっと小さくて、
これで大西洋横断?と驚きました。リンドバーグの乗った「翼よ、あれが
パリの灯だ」の実物の飛行機もありました。月から持ってきた石やジェット戦闘機
や、ロケットなども展示されていて、本当は、美術館より、こちらの博物館にいたく
感心してしまいました。
ポピーが咲き乱れるようすをお近くで見ることができるんですね。うらやましいです。
▲julliezさん、以前にブログ記事でご紹介くださったオーブ・エッソワのルノアール
の家が公開されるようになったんですね。オーブは、絵のモデルとしても登場する
ルノアールの奥さんアリアーヌの出身地でしたね。麦畑の中にぽつっと咲いてる
残りのコクリコ(ポピー)、愛らしいことでしょうね。実際に見てみたいです。
moz
でも、メアリー・カサットも興味津々になりました。行ったら、是非じっくりと見てきますね。 ^^
TaekoLovesParis
見慣れてる山の景色やりんごの絵と違った良さがあります。
カサットのこと、次の記事のコメントに書きましたが、今、アメリカの誇る
画家だと思います。注目して見てくださいね。
Sakae
ルノアールの都会と田舎の踊りはとても印象的でした。これはどういうのでしょうね?なんだかとても可愛らしい気がします。
TaekoLovesParis
シュザンヌ・バラドン。「田舎の踊り」のモデルは、妻アリアーヌ。初めはこの
「都会の」、とブージヴァル(田舎の地名)の2部作だったんだけど、婚約中のモデル、アリアーヌが、やきもちをやいたので、アリアーヌをモデルにもう一枚、書いて、
それが、「田舎の」になったそうです。アリアーヌは大地にどん、のタイプで、シュザンヌはパリジェンヌ。対照的。 2人とも、ルノアールの他の絵でもモデルをしています。