秋は、いつもコンサートが多い。
10月もいくつか行ったので、そのことを。
1、ヴァイオリンとピアノのデュオ・コンサート
10月最後の日曜日の夜、広尾・明治屋レストランモルチェにて。
今回のテーマは、「巴里」。パリにちなんだ曲。
ピアノでドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」、「美しき夕暮」、
ヴァイオリンは、サンサーンスの「白鳥」、「序奏とロンドカプリチオーソ」、
フランクの「ソナタ」第一楽章、「天使の糧」、オペラ・ファウストの「ワルツ」、
歌がレナードの「さくらんぼの実る頃」、プーランクの「恋の小路」、
フォーレの「夢のあとに」は、ヴァイオリンと歌。
どれも短く簡単に聞ける馴染みのある名曲。
ヴァイオリンの中藤さんとピアノの新井さんは、いつもお揃いのドレス。
このコンサートは、「モルチェ」の食事つきで、9450円。
オードブルが真鯛とサーモンのテリーヌ、モザイク仕立て。ハーヴ野菜添え。
ごぼうのクリームスープ。ベーコン風味。
仔牛フィレ肉のポワレ、添え野菜、マスタードソース
チョコレートムースのケーキ、コーヒー
1ドリンク パン、バター
友達・歌姫が歌うので、N嬢と行った。歌姫の父、弟といっしょのテーブルで、
楽しく昔話をしながらの食事。最近、お出かけが少ない父君はうれしそうだった。
2、徳永二男のヴァイオリンコンサート
金曜日の夜、紀尾井ホールにて。
テーマは、「徳永二男の挑戦」。60歳を機に10年間、毎年、コンサートをする挑戦。
今年は、シューマンが生誕200年なので、シューマンのソナタ第一番、第二番。
ベートーヴェンのソナタ「バラード」、イザイの無伴奏ソナタ。
シューマンのソナタを通して聞いたのは初めて。なかなかいい曲で、曲に陶酔できる
深い演奏だった。ピアノ伴奏の伊藤恵もよかった。
徳永二男は、元N響のコンサートマスター。桐朋出身。Nさんに誘われて行った。
3、大貫史朗バリトンコンサート
水曜日の夜、銀座・王子ホールにて。
王子製紙の本社社屋の2階にあるホール。
テーマは「スプレンディドⅣ」
スプレンディド=すばらしい感動を、というコンサート。
トスティの歌曲、日本の歌曲、愛の歌という小品が前半、後半はオペラの曲。
イタリアでオペラに主演、出演した大貫さんの深みのある声と、豊かな表現力は
私のお気に入り。
ピアノ伴奏は水谷真理子さん。
助演のソプラノ沼生沙織さん、明るい声で豊かな声量だった。
4、安井陽子ソプラノコンサート
火曜日の夜、オペラシティのリサイタルホールにて。
10分前に会場に着いたら、Aが「席、とっといたけど、もう、補助席しかないのよ」
後の方でも見えるようにと補助席は、カウンター席で使うようなハイチェアー。
補助席がいくつ出てたのかしら、とにかく超満員。
安井さんの歌を初めて聴いたのは、新国立劇場のオペラ「魔笛」の夜の女王役。
あの有名なコロラチュラのアリアを難なく歌う日本人の登場に驚いた。今年2月
の「ジークフリート」では、小鳥役。だから、「これ、いらっしゃらない?」って、誘われた
時は、二つ返事で「行きますとも」。これは、安井さんの初リサイタル。
ミサ曲も得意とのことで、バッハの「カンタータ」やハイドンの「天地創造」からの
曲、シューベルトのリートを前半で歌い、後半で、難曲「ナクソス島のアリアドネ」の
アリアを歌って、ブラボーの拍手喝采。ピアノ伴奏の三ツ石潤司さんの曲も歌った。
鳴り止まぬ拍手にどう答えようか戸惑う温かくかわいい人柄が、印象的だった。
この記事へのコメント
Bonheur
疲れも癒されそうです。
雛鳥
レストランでのコンサートは、おいしい食事を楽しみながらで、
とても素敵なひとときでしたね。
安井陽子さんは、今までお名前しか知らなかったのですが、
大盛り上がりの様子が想像できます。
これから聞いてみたくなりました。
duke
たくさんの素敵なコンサート、とても豊かな感じですね^^
またよろしくお願い申し上げます。
coco030705
明治屋レストランモルチェは、お庭が素敵なんですね。
サンサーンスの「白鳥」は大好きな曲です。優雅な白鳥がすべるように
水面を泳いでいる様子が目に浮かびます。
Taekoさんならではの秋の夜長の過ごし方。あこがれます。
チョコローズ
でも素敵ですね~コンサート三昧。音楽は良いですよね。
その余韻に浸りながらの美味しいお食事。更に良いですね~
ぎーこ
私はなかなかスケジュール的に忙しくて聴きに行けませんが、
いろんな演奏家と共演できたり充実の10月でした。
ドガ展行ってきました♪
baby_pink
そうそう、ちょうど風邪の流行する時期で体調管理が大変なのですよね。
その分、自分の精神力と体力と運を試されているかのような気がします。
でも、その中でもそれらをしっかりコントロールし実力を発揮できる方こそが
本物だと思います^^
私なんて弱いので、ドキドキヘニョヘニョになりながらの舞台でした(苦笑)。。
baby_pink
toki
TaekoLovesParis
▲Bonheurさん、好きな曲、いい音楽を聴いていると、音にのりながら、別世界に
はいっていける、そんな陶酔感が好きです。
▲雛鳥さん、安井陽子さんはウィーンに留学したので、ドイツ物のオペラが得意です。ドイツ語の発音もとてもきれいで、外人チームの中でも、日本人と気付かないほどでした。
レストランのコンサートは、楽しくていいですね。音楽がたくさんあふれてる今だけど、
やはり、生の音は感動が違います。印象に残りますね。
▲dukeちゃん、復活ですね。いっしょにパリでクリスマスディナーを食べたのが
もう2年前になっちゃうんですね。
▲cocoさん、サンサーンスの「白鳥」は、チェロ演奏が多いですね。ヴァイオリンの場合は、少し軽やかな優雅な白鳥っていう感じでした。
サンサーンスの時代、フランスには音楽家が少なかったので、(フランスは文学の国)、天才ともてはやされていたそうです。
▲チョコロさん、音楽と甘いお菓子は切り離せないです。おいしいケーキは、クラシックの小品や室内楽を聴きながらが、いいですね。ワインにもクラシックが合うと思うけど、ジャズのリズムは私にはオンザロック(ウィスキー)です。
▲ぎーこさん、10月は聴くほうもスケジュール的に忙しいけれど、演奏者のぎーこさんは、その数十倍ハードですよね。いろんな方との共演は刺激になって、さらに、
演奏することが楽しくなるでしょうね。アンサンブルの魅力ですね。
ドガ展、私はまだ、ですが、行ったら、記事にしますね。
aranjues
といつも思っていますが、サロンコンサートにリサイタル、、芸術の秋を
満喫されてますね。
亜麻色の髪の乙女、、は、ピアノの小曲ではもっとも好きな1曲、
結婚式にも友人の奥さんに弾いていただきました。原曲は♭が
確か6個も付いてて、半音だけ変えて♯1個にした楽譜を手に入れて
練習したことがあります。徳永さん、ソロでご活躍ですね。我が家では、
N響の頃の徳永さんを猿の惑星と呼んでおりました(笑)。徳永さん、
スイマセン。N響のコンサートマスターになられた頃にサインいただいて
まだ何処かに有るはずです。
TaekoLovesParis
▲baby-pinkさん、本番があったんですね!お疲れさまでした。
ドキドキヘニョヘニョって、ご自分が思ってらしても、客席から見れば、きっと、
堂々とだったことと思います。体調管理、特に声は大変ですよね。海外からのアーティストで、ホテルに滞在してた人は、部屋が乾燥しないように、しょっちゅう自分で、水をまいてるって言ってました。絨毯に?って驚きました。
真鯛とサーモン、きれいでしょ。白ワインに合いますよね。
でもこの日は、帰ってから仕事をしなくちゃ、だったので、あまり飲めずに残念。
▲tokiさん、はい、すてきな時間でした。写真でお伝えできないのが残念ですが。
▲aranjuesさん、私が前回徳永さんのコンサートに行ったのは25年前。
面変わりせず、猿惑でした。それだけに近親感を覚えますよね。でも、
いい表情をなさってます。徳永さんは、チェリストのお兄様が50代で亡くなり、
さらにご一族には50代で亡くなる方が多いので、60歳を迎えた年にこれから10年、がんばろうという意思表明のリサイタルなんですって。曲への深い理解が
よみとれるような演奏でした。
亜麻色の髪の乙女は、フランス的なしゃれたセンスの曲ですね。
♭で、あの洒落た感じの音色になるのかと思うけど、#だと少し明るい感じ
でしょうか。でも、好きな曲が弾けるようになるのは、うれしいですね。
Jerry
TaekoLovesParis
るんですよ。広尾はいい所ですよね。
pistacci
なんとも笑顔の素敵な方。わからなくもありませんが・・(笑)
いつか機会があったら聞いて見たいと思いました。
コンサートをハイチェアーで聞くというのも、お疲れになりませんでした?
roseadagio
でも、秋の夜長にコンサートはぴったりですね。明治屋でのコンサートはお料理も美味しそうですね。
Inatimy
オペラ・ファウストの「ワルツ」、聴くのは簡単ですけど、演奏は大変でしょうね、この曲。
「さくらんぼの実る頃」は加藤登紀子さんの歌うのが見つかって、なかなかシブイ感じに。
フォーレの「夢のあとに」というのもいい曲ですね~。
「巴里」、黄色の葉っぱが落ち始めた、今日歩いたパリの雰囲気にピッタリでした♪
シェリー
60歳を機に挑戦なさる。というお話を聞いて
私もまだまだ頑張らなくちゃ!っていう気になりました^^
最近はゆっくり音楽を聴くことも忘れていましたが^^;
CDくらい聴いてみようかな~と想います。
ルビー
ピアノやバイオインの美しい旋律はやはり「秋」に映えますね。。
TaekoLovesParis
▲pistaさん、調べてくださったのね(笑)。写真入りのちらしもあったんだけど、
あえて、チケットのほうを載せたんですよ。チケットのほうがマジメな音楽の
イメージが伝わると思って。紀尾井ホール、王子ホールは椅子がゆったりしていて、好きなホールです。帝劇の椅子よりずっと幅が広いです。
ハイチェアーは、落ちないように気にしてないと、なんですよ。時間が短かったし、
私は腰が丈夫だから、OKだけど、疲れる人もいるでしょうね。
▲roseadagioさん、ハイチェアーは落ちたら大変、と緊張して座ってました。
隣の友人が、プログラムを落として、拾おうとしても、さっと拾えず、「これ、
面倒くさいわね」と言ってました。わかるでしょ?補助席は少なくとも4列は
ありました。
明治屋は、ま、有名店ですから、それなりに、です。
TaekoLovesParis
▲Inatimyさん、聴いていただけてうれしいです。ファウストのワルツは、メフィスト
(悪魔)が踊るワルツだから、うひっひっひって、悪魔笑いをしながら踊る軽快感
+脅しが、よく演奏に表れていて面白かったです。ゲーテはフランスでも有名だから、大文豪なんだなってわかります。
「さくらんぼの実る頃」は、映画「紅の豚」で、使われてました。加藤さんが声の
出演だったし。郷愁を帯びたパリっていう雰囲気のシャンソンって思います。
フォーレの「夢のあとに」もしみじみしたいい曲。
どれも、落ち葉の季節の巴里にぴったりの情感あふれるメロディで、私も聴きながら、巴里を思い出していました。
▲シェリーさん、60歳、まだまだ先のことじゃないですか(笑)。でも、目標を
決めて、生きていかないと、漫然として自分が退屈しちゃう。いろんな刺激が
必要ですよね。秋~冬は音楽をじっくり聞くのにいい季節ですね。
▲ルビーさん、ルビーさんにはシャンソンが似合う気がします。すてきなテーブル
セッティングには、クラシックの曲が静かなBGMが似合うし。巴里をテーマに
した曲を聞いていると、たくさんの景色や思い出が走馬灯のように浮かんできます。
angie17
舞台やコンサートって、終わると遅い時間になっている事が多いので、
これは嬉しいですね。
hatsu
おいしそうな写真とTaekoさんのお話で、
私の心も、豊かになったような気がします^^
TaekoLovesParis
広尾は、渋谷まで近いから、帰りもらくで、よかったです。
TaekoLovesParis
ほめてくださってありがとう。