パリの大きい美術館は3つ。所蔵作品の年代で、ルーブル、オルセー、ポンピドゥーとわかれる。
ポンピドゥー・センターは近代美術館。建物ができてから30年がたつ。
常設展は、その時のタイトルにあわせて、作品の入れ替えをする。
だから、東京の新国立美術館の「ポンピドゥー展」で見た作品を見ようと思っても、必ず
見れるわけではない。(見れないときの方が多いような。。)
今回のタイトルは「1905年から60年のコレクション」。
携帯で撮った写真なので、かなり不鮮明
はいってすぐに目にとまるのが、この大きな作品。上に見えている四角は照明。
Simon Hantai の 「Abstruct」
見覚えのある絵、マティス。
左側、「ルーマニア刺繍のブラウス」は、2004年秋、西洋美術館の「マティス展」で見た絵。
右側、「マグノリアのある静物」1941年
ピカソ、ミロ、シャガールなどのブースが続く。
中央の廊下に、ボナール発見。
オルセーにもボナールの絵があるが、1905年以降の絵は、ここですね。
暖色で華やかな色彩は、1900年以降のボナール作品の特徴。
妻マルトの水浴姿は、ボナールの定番。
カンディンスキー1908年 「即興」
同じタイトルで、1910年、1911年の作品が並べて展示されている。
同じ色合いで形が崩れ、抽象にすすんでいく過程が、見てとれ、興味深かった。
ニコラ・ド・スタールの「オーケストラ」1953年
かなり大きな作品。
「オーケストラ」と思って見れば、見えないこともないけど、、と友達は言う。
たしかにそうだが、私は全体の色合い、構成がいいなと思う。
同じく、ド・スタールの「Les toits」(屋根たち)
いつもユーモアがあるマレーヴィチ。私のお気に入り。
おじさんが十字架をもって走ってるんですよ。「走る人」1933年
「男と馬」 1933年。マレーヴィチはロシア人。
展示のしかたがユニークなのが、「ルオー」の部屋。全部、ルオー作品。
大きいものが上、小さいものが下。
最後にモディリアーニ「Gaston Madot」 1918年
ぼけぼけ写真だけど、輪郭でモディリアーニとわかりますよね。
建物の外観の写真は、http://blog.so-net.ne.jp/taekoParis/2005-08-26-1
この記事へのコメント
yk2
ポンピドゥの建物って、なんだか巨大なゲームセンターかシネコンのような気がしてしまうのは僕だけでしょうか・・・。外から見るとここに美術館が入っている様にはまるで思えません(苦笑)。
『ルーマニアのブラウス』は僕も西洋美術館でやったマティス展で観ました。絵は結構簡単に描いてるように思えちゃうくらい軽いタッチに見えるのに、何度も繰り返し構図を練り直した記録の写真付きで、本当はめちゃくちゃ完璧主義者なんだな~とびっくりしまくり。あれ以来マティスのファンになってしまったので、ポンピドゥは1回ちゃんと観に行きたいのですが・・・。
TaekoLovesParis
たしかに外観は美術館っぽくないかも。現代美術をいれるから、近代建築の最先端の建物で、機能的に優れていると、建築専攻の友達が説明してくれました。イタリアのレンゾ・ピアノという建築家の設計で、関西国際空港もこの人の設計です。
いつもその時やっている企画展の大きな広告が壁面にあるから、映画館みたいとは思ったけど、ゲームセンターとまでは、ね(笑)
「マティス展」のカタログをお買いになったんですね。
私も買っておけばよかった、って今頃、思っています。
企画展は、いろいろなところから絵を集めてくるから、実際にマティス美術館に行くより、ず~っと充実した作品群なんですよね。しかも、そんなプロセスまで書いてあるなら、よけいに買えばよかった、、と反省。
ものがふえないように、だから買わない、って言うのも考えものですね。
あとで楽しめないから。。
とらion
ルオーも力強い線のタッチが好きですが、こんなに沢山のルオーに囲まれたらどうするか?!覚悟を決めて行く必要がありますね。(もっともパリまでは行けないと思いますが)
それにしても美術館内で写真を撮ってOKとは羨ましい。
日本でも文化観光立国を目指すならガソリン税だけでなく、こんなことも国会で強行採決してもらいたいです。
今日は近くのどのスタンドも 152円/L でした。
coco030705
いい絵がたくさんありますね。マチス、ボナールなどはいつ見ても安心して楽しめる感じです。
カンジンスキーもいいですね。抽象画ですが好きです。
ルオーの部屋は迫力がありますね。ただでさえ重厚な絵なのに、囲まれると確かにちょっと……(笑)。
Taekoさんのお好きなマレビッチ、楽しい気分になれます。いい絵だと思います。
今回もいい作品をたくさん見れて嬉しく思いました。またレポートを楽しみにしております。
katsura
マティスはいいですね。ここの「王の悲しみ」がお気に入りです。
てんとうむし
マチスやカンジンスキーはもちろんのこと、こちらの記事で初めて拝見するマレビッチ、いいですね~♪
ほかの作品も見てみたくなりました。
TaekoLovesParis
→こういうタイムリーなコメントをいただくと、後から読んだとき、あの頃は
暫定税率で値段が下がったり上がったりだったと思いだしますね。具体的な152円という数字が、これからもっと上がらないことを願ってます。
一昨日は、都内の環七で、左車線だけ渋滞の所が何か所か、スタンド待ちの行列渋滞でした。
miku
aranjues
無理でした(-_-;)
TaekoLovesParis
▲aranjuesさん、<コメント入れたいのですが、、、、う~~ん、>
→うなりながら、考えてくださっただけで、ありがたいです。
ビールがはいれば、違ったコメントだったかしら?(笑)
▲mikuさん、無駄のない造形と色遣いがいいでしょう。衣装がちゃんと
ロシア風なんですよね。
▲てんちゃん、カンジンスキーは絵のタイトルも音楽的な「和音」とか「ハーモニー」っていうのがありますね。軽快な感じがしますね。
マレビッチの絵は、パリの国立美術学校に学んだ友達が、「働くおじさんなんや~」って、教えてくれました。
▲katsuraさん、<ボブール>できた当初は、こう呼ばれてましたね。
最近はどうだろう?建物的にはルーブルのピラミッドの方が物議をかもしましたね。でも年月と共に見慣れるというか、街になじんできますね。
ここの上のレストランもできたときは、宇宙的な斬新インテリアと思いましたが、今では、ちょっとモダンくらいの感じです。
マティスの「王の悲しみ」、わからなくて、調べたら、見たことのある切り絵
でした。タイトルと結びつかなかったです。
TaekoLovesParis
マティスやボナールを知らない画家の絵の中で発見すると、うれしくなりますね。いっそう親しみを感じますよね。
私にいろいろ教えてくれる画家の友達は、神戸の人なので、絵を見ながら、「こんなのいらん。くれるゆうてももらへん」なんて具合に、関西言葉で、ばっさ、ばっさと滅多切りの批評で見ていくんだけど、マレビッチのことは、
「おっさん、まだ出てんねん」と笑顔。
coco030705
よく覚えていらっしゃいましたね。ニースのマティス美術館は、小さいところですがよかったです。Taekoさんはコートダジュールは、何度も行っていらっしゃるんでしょうね。また行きたいです。鷹ノ巣の小さな町も素敵でした。
お友達、愉快な方のようですね。はっきり好みをおっしゃっておもしろいですね~。私はしゃべり方はゆっくりなんですが、自分でも気付かないうちに、本音を言っているので、「意外ときついね~。」なんていわれたりするんですよ。
TaekoLovesParis
Cocoさん、お書きになるときも本音でズバリが、所々に。。(笑)だから、
おもしろいんですけど。
範子29
いっぷく
調べたらこの現象はソネブロで結構出ているようです。
今回の絵で初めて知ったのはマレビッチ、彼のようなわかりやすい絵が大好き。色調も好みで他の絵も見たくなっちゃます。
レンゾ・ピアノ氏がロンドンブリッジ付近に建設予定の高層ビルが話題でポンピドーセンターも関空も彼でしたか。
pistacci
わたしはド・スタールを直に見て見たいなー。
現代美術はちょっと・・と思っていたけれど、すでに100年近くたっているのですよね、ふふ、なんだか可笑しくなりました。
ポンピドーセンターだって30年。充分、現代じゃなくなってる!?
Ikesan
でも、この「オーケストラ」は悪くないですね。
Inatimy
マチスって、オレンジの背景が好きですよね。
オレンジの絵の具が、安売りだったかったからかな・・・と、
昔思った覚えが・・・。
ガソリン、日本は152円/Lですか・・・安い。
こちら、そのまま、単位がユーロになった感じです。
高速道路のガソリンスタンドだと、158ユーロほど・・・。
TaekoLovesParis
▲範子ちゃん、このカンディンスキー、かわいいですよね。私も好きです。
人が馬を御してどこかへ急ごうとしている、、行く先は?って気になったり
しますが。。
▲いっぷくさん、何度も足をお運びいただくことになって、すみません。
ソネブロ、なかなか本調子になりませんね。私はコメントを送るのにかなり待たされるたりします。
アムステルダムの近代美術館でも、「働くおじさん」のマレーヴィチを
見かけうれしくなりました。初期の作品は、長方形と円を組み合わせて
配置させたものが多いです。
ロンドンのレンゾ・ピアノの高層、私がロンドンに行く頃、(いつになるか
わからないけど)完成していたら、見れますね。
▲pistaさん、そう、もう100年なんですよ。オランダの近代美術館の売店で買った「The 20th century artbook」っていう本にポンピドーで見かけるものは、だいたい載っているので、参考にしています。
ド・スタールは、パリで人気で、数年前に、ポンピドーで企画展、15年前には、市立美術館で「ド・スタール展」がありました。共に規模の大きいものでした。41歳で亡くなったので余計人気があるのかもしれません。
▲Ikesan、はい、ゲーテとベート-ベンを愛す重厚壮大好みのIkesanの
好みにポンピドーはあわないかと思いますが、20年後のIkesanは、ワインにますますはまり、ポンピドー好きになってるかもしれない(笑)
▲Inatimyさん、ポンピドーの上からは、パリの街が一望できますね。
位置関係がわかります。
マティスのオレンジ、、ごめんなさい、私の印象はマティスの赤なんですよ。
オレンジの絵の具が安売り、っていう発想はおもしろいけど、芸術家は、
こだわるから、オレンジはオレンジでも、バレンシアオレンジの色とか、夕日の色とかで、色作りも大変みたい。
今、目の前にある材料で何かを最上に作ろうというのは料理人の発想で、
Inatimyさん的かな、と。
ガソリン価格、私もInatimyさんの記事のコメントで読んで高いと思いました。石油メジャーのロイヤルダッチシェルは、オランダですよね。植民地インドネシアで採掘権を持っていたから強いんですね。ユーロ高分を差し引いても、ちょっと高いですね。
かよりん
左側のグリーン(ハープ?)と中央のブラック(指揮者ですよね)がアクセントになってますね。
Inatimy
ビリディアンでもなく、マゼンタでもなく、スカーレットでもなく、なんだったか、お金持ちっぽい感じの色の名・・・と苦しかったんですが、ようやく思い出せて再訪しました。 (ミリオンがつくからリッチなイメージで・・・)
私が好きなマチスの絵は、デュッセルドルフのクンストザムルングの「Red Interior, Still on a Blue Table 」です♪
あ、それと、私の発想は、料理人的という高尚なものでなく、単なる面倒臭がり屋的発想ですよ~。
りゅう
04年のマティス展(国立西洋美術館)は最終日に図録が完売したそうです。
とても読み応えがあり図版も綺麗なものでした。
はい、持ってまーす♪( ̄ー ̄)v
シェリー
マレビッチさんの絵はどちらも色が面白いですね。
青に緑に赤が不思議にマッチして見えます~
TaekoLovesParis
▲かよりん、私も指揮者はすぐわかったんだけど、緑がわからなくて、、
ハープね、そういえばハープは端っこにいることが多いですね。
こういう絵って、やはり現代建築に似合いますね。
▲Inatimyさん、そう、バーミリオンなら、私が言っているマティスの赤と同じかも。バーミリオンの思い出しかたが笑えました。お金持ちっぽいって。
<デュッセルドルフのクンストザムルングの「Red Interior, Still on a Blue Table 」>→デュッセルドルフにはまだ行ってないので、行くときには、
必ず見ますね。
<単なる面倒臭がり屋的、、>→そんなことないですよ。いつもお料理に
感心しています。
▲りゅうさん、<ルーマニアのブラウス>はマティス展の看板だったから、
きっとりゅうさんは覚えていらっしゃるだろうな、と思っていました。
そのあとプーシキン展ではマティスの「金魚」、フィラデルフィアでは
「青いドレスの女」でしたね。
図録<とても読み応えがあり図版も綺麗なものでした。>
→む、む、む。。。私が買ってないから、言ってる?
▲シェリーさん、現代美術だから知らない人が多くて当然ですよ。
抽象画っぽいものは、マンションの壁に似合うので、ポスターも売れるそうです。