フェルメール作品を短時間にたくさん見るなら、ニューヨークです。
メトロポリタン美術館には、フェルメール作品が5点あります。
3点並んでいるのが見えますか? 私が写真を撮ろうとしていると、この絵の前を
立ち止らず、さ、さっと通り過ぎる人が何人も。。
左の絵は「窓辺でリュートを弾く女」 で、中央は「少女の肖像」
この少女は、振り向きざま、というポーズが有名な「真珠の耳飾りの少女」と似ていますね。
髪型(ターバン)と、左上からの光で、おでこがはっきりとして聡明さが伺えます。
「窓辺でリュートを弾く女」、当時の家の中は暗く、照明設備も立派でなかったのか、
窓辺で楽譜を見ているのでしょう。窓からの光がリュートを弾く女の一心不乱なようすを
映し出しています。壁には世界地図。
右は「窓辺で水差しを持つ女」
白い頭巾とケープ、青の服、銀色の水差し、そしてステンドグラスの窓の青、
構図と色の調和がきれいです。
壁が薄い白なので、ケープが濃く強い白で対比させていますね。
この絵でも後ろに世界地図があり、海運国オランダでは当時、壁に世界地図を掛けるのが
流行していたのでしょう。
この他に、「信仰の寓意」
寓意はたとえ話の意味。
信仰を表すものを配した絵。
この女性は信仰の擬人像で、十字架、本(聖書)、聖杯、天球儀が置かれています。
信仰の擬人像というのが、私はわからないのですが。。
あと、もう1点 「眠る女」というのが、あるはずなのですが、見つかりませんでした。
以前の記事で紹介しましたが、メトロポリタン美術館のそばにある個人の美術館、
「フリック・コレクション」に、フェルメールが3点あります。
ここの美術館は貸し出しをしないので、実際に足を運ばない限り見れないのです。
フリック・コレクションに、休憩用のすてきな場所はありますが、カフェはないので、
ホテル(ヒルトン)に帰り、コーヒーハウスでケーキを買い、部屋で食べました。
アメリカのホテルは、部屋にコーヒーメーカーが置いてある所が多く便利です。
キャロットケーキ(右)と、倒れているのがチーズケーキ。ベリーがたくさんのっていました。
この2種のケーキはフランスでは見かけません。アメリカ特有のケーキですね。
甘くて濃厚で大きくておいしかったでけど、値段も1つ7ドル(840円)と高いです。
でもとっても満足。
この記事へのコメント
miku
観られちゃうんですねー。すごい!
「少女の肖像」、利発そうな子ですね。いたずらっ子そうにも見える..。
julliez
でもけちるとサイテイの甘々ケーキだし・・・。
都会は何処も大変です。^^
メトロポリタンも懐かしいです。
Inatimy
キャロットケーキ、上のオレンジの部分、食べたい♪
newyork
バニラ
オランダの女性ってみんなおでこが広い? 当時のどの絵の女性もみんな半分くらい?おでこだったなぁ。 あの頃の女性美はおでこにあった?
リュートの調べ 好きなんです。 BGMに最適で仕事がはかどります。
来週、いけたらいってみたいな♪
aranjues
何人かよく知っております(笑)。フェルメール、女性に人気なのでしょうか?
Wino
いっぷく
それと「エマオの食事」ってどうでしょう。
実は「20世紀最大の贋作事件」と副題のついた「私はフェルメール」という
本は興味があればお勧めです。
贋作を見破るのは至難の技です。画布も17世紀当時の絵を買ってきて
絵具をはがし、新たに当時と同じ顔料を作りおなじ手法で製作する。
カミーユ・コローの真作は2500点ですがアメリカの国内コレクションだけでも7800点もあるそうで、いかに真贋の判定が難しいか。
フェルメール作品も疑わしいものが存在していて
真作といわれるものは減り続けていますね。
1966年には66点あったのが今は35点くらいだそうです。
かよりん
でも今はちょっと無理なので、Taekoさんの記事で行ったつもり・・・。
aia
TaekoLovesParis
▲mikuさん、この少女の謎めいた微笑を「モナリザ」とくらべる人もいる
そうですが、年代が違いすぎですよね。いたづらっ子に見えるほどです
ものね。
▲julliezさん、アメリカのケーキで好きなのは、「チーズケーキファクトリ」
のケーキ。
<でもけちるとサイテイの甘々ケーキだし・・>
→わかります~。時々、はずれることがあります。これなら、スタバのブルーベリーマフィンにすればよかった、って反省。
▲Inatimyさん、マウリッツハイスで「真珠の、、」をご覧になったんですね!
私はアムスまでは行ったけど、ハーグまで足を伸ばせず残念。
「真珠の、、」は、映画ができる前は、日本では「青いターバンの少女」
って呼ばれていたんですよ。ターバンは印象に残りますね。
キャロットケーキの上は、マジパンで作ったにんじんなんですよ。オレンジ
に見えますね。
りゅう
もちろんケーキも食べたいです!!
フェルメール展には古楽器の展示もありました。
とっととフェルメール展の感想を仕上げなくては・・・(;^_^ A フキフキ
TaekoLovesParis
▲newyorkさん、いつでも見に行らっしゃれるnewyorkさんがうらやましい
です。寒いときこそ、温かいお茶とケーキですね。ドライフルーツのたくさん
はいったパウンドケーキもアメリカのはおいしいですね。
▲バニラさん、六本木詣でをなさったんですね。そういえば、皆おでこが、、
髪をひっつめているからだけじゃないですよね。
「窓辺で水差しを持つ女」も「牛にゅうを注ぐ女」と同じく、教訓なんだそうです。部屋をきれいにして、きちっとした身づくろいで働くという女性の心得。
今に通じるかどうかは知りません(笑)
▲範子さん、じっと見ていると本当の牛にゅうのように見えてきます。
見る価値ありますよ。
▲aranjuesさん、フェルメールは、ここで、ご覧くださったようにわかりやすい絵です。寡作の人で作品が36くらいしかないので、よけい有名で人気なのです。
フェルメールを好きな女性たち(複数形)と、フェルメールについて少し
でけでも語れるようになってくださいましたか?(笑)
フェルメールは、日本で、今、やっていますね。
行かねば・・・
TaekoLovesParis
▲winoさん、winoさんの記事で、いつも(お得で)おいしいワインや
シャンパンのことを教えていただいていますが、おいしいケーキ情報
なら私もちょっと自信があります。
▲いっぷくさん、<「私はフェルメール」>の本のこと、教えてくださって
ありがとうございます。調べたら、とってもおもしろい話でした。原題の
I was Vermerの方が意味が正確ですね。
ファン・メーへレンの「楽譜を読む女」の写真も見れました。すぐ調べること
が出来て、ネットは便利ですね。
ボストンのイザベラ・ガードナーという小さな美術館のフェルメール作品は
盗まれたままだそうだけど、鑑定したあとだったのかと、ふと、思いました。
コローもですか。。。おびただしい数ですね。
▲かよりん、+ミュージカルですよ!本場ブロードウェイ。
今春「オペラ座の怪人」もやっていましたが、私は「RENT」を見ました。
昼間美術館で、夜ミュージカル。
▲aiaさん、よかった、今、パリ在のaiaさんにも「チーズケーキを見かけない」っておっしゃっていただいて。スフレっぽいチーズケーキがサダハル・アオキ
にありますが、日本人の店ですものね。
NYのケーキは、大きいんです。パリの2倍くらい。
▲りゅうさん、この記事書くときに、りゅうさんの所に記事があったか、
調べに行ったんですよ。「行った」という記述だけでした。まだ、書いて
なかったんですね。冷や汗のフキフキがかわいいです。
luna
そこからニューヨークへと広げていくのが
さすがTaekoさんだなあと
とても憧れます。
「窓辺でリュートを弾く女」がきれい。
最後にデザートがついて
満足な記事でした。すてきです。
りんこう
フェルメールは10点ほど鑑賞しましたが、NYは行ったことがなし。
NYに行けば、現存するフェルメール作品の半分を制覇したことになります。
これは次の取材先はNYしかないですかね?
ま。その前に取材の資金をためるのに必死という話がありますが…。
pistacci
思っちゃいました。
わたしも、いつか、ニューヨーク!
c-d-m
真珠の・・・よりも心を鷲掴みにされます。
屈託の無い眼差しはどんな真実よりも強い意思を感じますね。
NYで見たときに衝撃が走ったのを覚えています。
nicolas
「信仰の寓意」になんだか興味が沸きました。
なんでその女性は「天球儀」に乗ってるんでしょうか?
しかも片足乗せて、ちょっとお行儀は宜しくないですよね。
見つからなかった「眠る女」も気になりますねー
でも、とりあえず美味しい甘いものを頂いて、最後落ち着きました(笑)
シェリー
Taekoさんのおかげで、とっても少しずつではありますが(汗)
私の芸術知識も増えてるみたいでーす(感謝)
でもやっぱり一番気になったのはチーズケーキかなぁ!
フランスではチーズケーキは見かけないんですか?(驚)
そっか・・・チーズケーキをつまみにワイン飲んだりしないんですね(笑)
berry
構図も好きです。
難しいことはわからないですが、正統派の絵にも心打たれますね。
基本的にはモダンな絵が好きなのですが . . . でも、正統派には安心感があります。
チーズケーキは苦手。でも、たくさんのベリーは美味しそう♪(笑)
キャロットケーキ、大好きです〜〜♪
ムーミン
ニューヨークへ行くというTaekoさんも素敵です(笑)
おかげでいつもいろんな絵が見られます~。
「窓辺でリュートを弾く女」、も綺麗。
最後のデザートの記事も、魅力的でした^^
TaekoLovesParis
▲りんりんさん、<素敵な美術鑑賞のあとは、おいしいお菓子ですよね>
→その通りです!美術館は歩いて疲れるので、お茶とケーキでの休憩が
楽しみ。今、見た絵を思い出しながらまったりとした時間を過ごします。
▲Lunaさん、やはり楽器をなさっていらっしゃるから、リュートを弾くと
いう構図にひかれるでしょう?楽器が弾けるというのは当時の女の人の
教養だったらしく、「ギターを弾く女」や「合奏」「フルートを持つ女」という
タイトルの絵もフェルメール作品にあります。デザートを喜んでいただいて
うれしいです。
▲りんこうさん、いつも取材はヨーロッパのりんこうさんだから、次、NY
もおすすめです。メトロポリタン劇場でオペラを見たり、コンサートを聴いた
りもできますよ。
りんこうさんの「牛にゅう注いで350年。こんにちは。牛にゅうを注ぐ女です。」で始まるフェルメールの記事をご紹介したかったんだけど、リンクが
できないようになっていますよね?
▲pistaさん、展覧会は2ヶ月くらいやっているものが多いから、会期の
最初に行くと、まだやってるの?っていう感じですね。
NYが舞台の本や映画は多いから、行ったあとで、そういうのを見たり
読んだりすると「あ、ここ知ってる!」と、楽しいですよ。
TaekoLovesParis
▲cdmせんせ、この「少女」の目に心奪われるのもわかります。
屈託のないまなざしだけど、強い目の光。聡明な少女だから、何か考えているのかもしれないと思えたりします。少女の衣服が白というのが、純真な
雰囲気を出していますね。
▲にこちゃん、やっぱり目のつけどころが違うにこちゃん。信仰の寓意は
見たとたん、そこにドラマがある、とわかりますね。天球を足でおさえて
いるということは、女性=信仰だとしたら、信仰は天球の営みより強い
=この世で一番強い、という意味でしょうか?
わからないことだらけでも、甘いお菓子を食べると、ほっとして、わからな
かったということを忘れてしまいます。
▲シェリーさん、私も覚えてますよ。だって、ジャムのフェーベルと
まちがっちゃうんですもの。大笑いでした。そうやって印象に残ることが
あると覚えますよね。
夕方のアペリティフやシャンパンのおつまみには、パイの上にちょっと
何かのったものが多いですね。キッシュも。シェリーさん、チーズケーキ
でワイン?白ワインでしょ?
昨日、ランチで白ワインがついてきたんだけど、びっくりするほど薄かった
です。こういうワインもあるんだな、と思いました。それとも私が強くなった
のかしら?
katsura
どれもいいですね。
静謐さがまるで音楽のように染み渡りそうです。
TaekoLovesParis
▲berryさん、berryのたくさんのったケーキは、チーズケーキじゃなくて、
なんだったらよかったかなぁ?ワッフルにベリーがたくさんのってる時も
あります。モダンな作品をたくさん見ると、正統派が新鮮に感じられたり
しますね。
▲ムーミンさん、「窓辺でリュート、、」には、素朴な美しさと静けさが
ありますね。ムーミンさんもケーキお好きですか?
▲katsuraさん、ニューヨークはいつも生き生きしている、人々がきびきび
動いている感じがします。それなのに美術館の中は静かで、空気が
ひんやり感じます。
フェルメールをみにいきました。どちらも数点あって
なんて贅沢な美術館なんでしょうって思いましたが、
フリックはなんかひっそりしていい佇まいだった記憶があります。
この投稿拝見してまた行きたくなりました。
Taddy
有名な作品も多いです。
TaekoLovesParis
▲banburyさん、フリックは居心地のいい美術館ですね。調度品も贅沢で
ゆったりと見れますね。私もまた行きたいです。
▲Taddyさん、そうなんですね。どうりで「窓辺でリュート、、」は、カラバッジオのマンドリンを弾いている女の人の絵に構図が似てると思いました。
TaekoLovesParis
ということは、フェルメール展にいらしたんですか?
きっと、記事になることでしょう。楽しみにしています。