東京都写真美術館 HASHI展

 東京都写真美術館は、恵比寿のガーデンプレイスの一角にある。バブル時代の立派な建物。
展示室が3つ、映画などを上映するホール、図書館、ショップ、ティールームの構成。
 

29日(日)までなのだけど、Cocoさんにすすめられて行った「HASHI 橋村奉臣展」
とってもよかったです。http://www.hashi-ten.com./ex/

      

 ↑にあるような広告写真で有名な人。10万分の1というシャッタースピードで撮るために、
こういう肉眼で見えない瞬間をとらえることができるのだそう。
今この瞬間、というシャッターチャンス
がわかるのが、HASHI。これぞプロの技。
ワインのはいっているグラスが倒れる瞬間の写真もありました。

          

 展覧会には、もうひとつのテーマ「未来の原風景」というコーナーがあった。
パリやローマの今の風景が、数千年後にはどのように見えるだろうかという
テーマ。できあがった写真を加工するのではなく、暗室での段階で加工するのだそう。

 数年前、セドリック・クラビッシュ監督の「パリの確率」(原題peut etre)という映画があって、
主人公が偶然、砂に埋もれた未来のパリに行ってしまう、という話だったが、そんな荒涼とした
パリが思い浮かんだ。

 ここのティールームは、かなり小さいので、私にはあまりくつろげる感じがしない。

目の前のコムサカフェの方でコーヒー。
同僚から仕事の問い合わせメールが来ていたので、「恵比寿にいるから返事が遅くて。。
隣の恵比寿ガーデンシネマで、「カポーティ」をやっているから、見ようかなって迷ってる」
と書いたら、「見るべきでしょう!」と返事がきたので、行くことにした。

小説「冷血」を学生時代に読んで、重かったので、フィリップ・シモア・ホフマンが熱演で、、
とCocoさんのサイトで話題になっても、関心はあるけど、、足が向かず、、。
http://blog.so-net.ne.jp/April2605/2006-10-14

映画は違いました! カポーティの仕事に寄せる情熱がひたひたと伝わってきて、名作
をうむには、やはり、これだけの努力が、、と感銘をうけたのでした。私の中では今年の
ベスト1の映画。
時代の寵児でお金持ちだったカポーティなので、いいものを着ていた(似合うかどうかは別)。
特にコート。

この記事へのコメント

  • katsura

    カーポティ、いいですよね。ようやく最近彼の凄みがわかってきました。
    「冷血」もよかったです。まあ、よかった、とさらって言ってしまうものではありませんが。まあ、コメントなので。
    2006年10月28日 10:04
  • coco030705

    こんにちは。
    写真展にわざわざ足を運んでくださって、ありがとうございました。
    この橋村さんとは直接面識はないのですが、この方の奥様が
    私の友達の妹さんなんです。友達に東京へ行く機会があったら、
    ぜひ写真展に行ってといわれてたんです。でも今ちょっと仕事が
    忙しくていけなかったので、Taekoさんが行ってくださって嬉しいです。
    早速友達に知らせておきますね。
    「カポーティ」もご覧になりましたか。Taekoさんのご趣味じゃないのでは、
    と思ってましたが、フィリップ・シーモア・ホフマンの演技はたいしたものですね。
    リンクをはっていただいたり、恐縮してます。ありがとうございます。
    2006年10月28日 14:58
  • 普段見られない瞬間を見るのは
    面白いですね。
    しかも、沢山の中から選ばれた写真達ですね。
    !カポーティの映画があるんですね。
    それは是非、観たいです!
    Taekoさんの感想も◎だし♪
    2006年10月28日 16:17
  • TaekoLovesParis

    ◎Cocoさんへ
    Cocoさんに橋村さんに行ったと報告しなくちゃ、だったのですが、明日までの
    展覧会なので、あわてて記事だけ書いて出かけ、今、帰りました。
    橋村さんの奥様って、小柄な少し長めの髪の黒い服の綺麗な方?会場で
    いらした方にご挨拶なさっていたから。大阪弁じゃかなったけど。。
    感想書く紙をもらったので、記入してメルアド欄も書いたら、今朝HASHI実行
    委員会からメールが来て、今日の午後、HASHIを囲んでの会があります、
    とのことでした。自分のオリジナリティと技をもつHASHIさんはプロのカメラマン
    をめざす人の憧れでしょうね。
    紅白のワインで乾杯の瞬間の写真もよかったし、ワイン、シャンパンを題材に
    した写真が多かったので、何か惹かれちゃいました。色もすっきりしていて
    わかりやすい写真ばかりです。また、どこかでHASHI展があったら、見に行きたいです。

    「カポーティ」ね、Cocoさんのところにコメントがた~くさんきていましたよね。
    それも熱烈支持が多かったでしょ。だから気にかかっていて、恵比寿ガーデンシネマの前で、「デッドマン・ウォーキング」を見に来たこと思い出し、あれも意外に後味がいい映画だったから、これもと急に食指が動いたのでした。

    映画館の前に、モンローとカポーティがダンスをしている写真記事が貼って
    あったけど、あまりにもF.S.ホフマンが似ているのでびっくり。奇怪な行動が
    多かったり、さむ~い下ネタ連発とかといわれてたカポーティだけど、そんな
    人柄が映画を明るくしているし、かわいいとさえ思えてくる。F.S.ホフマン
    うまいんですよね~。
    カポーティが取材のために使った費用と時間、膨大なもので、作品完成後、アル中気味になってしまったというのもこの映画を見ると容易に察することができますね。魂を入れ込んだ作品だったんですね。

    すごく長いコメント。もしや、本文より長い?(笑) 私もそれだけ入れ込んで
    見たHASHI展とカポーティだったということで。。。Cocoさん教えてくださって
    ありがとう。
    2006年10月28日 19:10
  • coco030705

    Taekoさんへ
    色々ありがとうございます!気に入ってくださってよかったです。
    それから、「カポーティ」のコメント、この欄に書くのはもったいないですよ。
    このままで記事になりますよ。ぜひアップしてくださいませ☆
    2006年10月28日 20:51
  • いっぷく

    一瞬を捕らえた写真は現実なんだけど、実際には肉眼では見ることの出来ない時間が止まった不思議さを感じます。
    それにしてもピントも合ってクリアに美しく写真にしていますね。
    「カポーティ」観たいですね。
    2006年10月28日 21:06
  • julliez

    息まで止まりそうな瞬間の写真ですね。
    泡はまるで別の生き物のようです。
    グラスが割れる瞬間のあの儚げな音まで固まっている気がします。
    うーん、すごいなぁ。
    現実なのに非現実的。
    いっぷくさんの仰るとおり、不思議ですね。
    2006年10月28日 21:16
  • 雛鳥

    ポスターの写真が、本当に一瞬を捉えていて、感動です。
    ある種の静謐さが漂ってきそうです。
    この瞬間にしか見ることのできない「美」の世界ですね。すごいです。
    「カポーティー」は私も見たいと思っていました。
    やはりおもしろそうですね。見に行きたいと思います!
    2006年10月28日 22:59
  • yk2

    今日の夕方、出掛ける前にこの記事を見ました。その後、友人達と食事をしていたのですが、シャンパンを抜くときにこの写真を思い出してしまいました。あんなにこぼしちゃったら、きっとガックリして立ち直れない・・・、って(^^;。
    2006年10月29日 00:33
  • TaekoLovesParis

    nice&コメントありがとうございます
    ▲katsuraさんへ
    カポーティの「冷血」で、ノンフィクションというジャンルが初めてできたんですよね。もうずっと前からあるノンフィクションという気がするけれど、わずか40年
    の歴史なんですね。katsuraさんの「無人島の、、」はフィクションですよね?

    ▲Taddyさんへ
    この写真、Taddyさんが「おっ!」って思うかな、それとももうご存知かな、と
    思いながらアップしました。HASHIはカポーティの「冷血」が書かれた年、68年に日本をたってハワイに行き、写真を学んだそうです。後年、NYで広告写真が認められ、今では第一人者。
    「冷血」の初版本、装丁が白地に赤でCOLD BLOODと書いてあるだけ。
    病院?って思ったけど、血の赤を表してるんですね。

    ▲TAROさんへ
    そう、肉眼で見えないところで、こんなことがおきている。しかも美しいですよね。透明感があるし。デジタルの世界になって、スローモーションの動画を分析しても、これはムリでしょう。プロカメラマンにしかできないことって、尊敬に
    値しますね~!

    ▲いっぷくさんへ
    緑、青、黄色といった色合いが多い写真なので、落ち着きます。
    肉眼では見えないのに存在する瞬間。こういう瞬間があると「サブリミナル効果」も本当かな?と思えます。

    ▲julliezさんへ
    息まで止まりそうな瞬間、いい表現ですね!
    グラスの割れる瞬間の写真は、見たとき、はっとしました。すぐに、「あ、写真か」と思ったんですけど。そういう迫力がありました。

    ▲雛鳥さんへ
    そう、静かな世界ですね。「閉じ込められた一瞬」って書いてあったような。。
    すごい仕事ですよね。
    カポーティ、雛鳥さんなら気に入ると思う。

    ▲yk2さんへ
    お~yk2さんならではのコメント。こぼれる、、びんが割れたよりがっくり度は
    低いのでは。。(ウフッ)
    シャンパンつきの食事だったんですか。あ、お誕生会でしょ?
    2006年10月29日 01:30
  • Taekoさん おはようございます。
    少し遅れましたが今回は食べ物じゃあ~ないですからよかった・・・。
    東京都写真美術館へは私はまだ行っていないのですが2週間ほど前に日経新聞に日本全国の美術館のランキングが出ていました。その中で最上位ランクの中の一つ(一位は横浜美術館)に上げられていましたので一度は行って見たいなと思っています。
    『橋村奉臣』ですか知りませんでした。でも、鳥が飛び立つ所の写真など見て作品は知っているのかも?!。1/10万のシャッターチャンスですか。そんな絵を一度は捉えたいと思いますね。でも、高価な道具をそろえて一度使ったきりになりそうですね。(笑)
    2006年10月29日 07:38
  • シェリー

    こんばんわ~素敵なお写真ですね。私何度か(汗)吹きこぼしちゃったことありますが・・・こんなに素敵な瞬間じゃなかったなぁ・・・肉眼で見えない瞬間☆不思議だけどとっても身近にある瞬間がこんな素敵にとらえられてるなんて☆
    カポーティ・・・ちょっと難しそう?とか思ってたけど・・・TaekoさんのおすすめNo1映画と聞いて!ますます観てみたくなりました~☆
    2006年10月29日 22:22
  • cuvee-juliez

    葡萄組、学級委員のtaeko さん、いつも温かいコメントをありがとうございます。
    一番前の特等席をまた陣取って頂けるように再開に向けて我輩もがんばります。
    一部の泡に関する記事はグウタラ葡萄助祭のコーナーに新設しておきますので、また覗いてやってくださいませ。
    ちなみにRJは5000本以下だったはず。
    取り急ぎお礼とご挨拶まで・・。
    2006年10月29日 23:41
  • TaekoLovesParis

    cdm先生!
    お久しぶりです。まぁ、学級委員をおおせつかり(笑)、、時にくすっと笑え、
    時にヒネリのきいたパーンチのcdm節が、写真と共に見れるクラスの再開を
    級友共々お待ち申し上げております。
    葡萄助祭さまはがんばっていらっしゃいますよ。どんどん更新なさって。アイコンまで代えて。グウタラの汚名はお気の毒、、あ、でも、私には見えない所でグウタラなんですか?
    ☆RJ少ないんですね。大事に飲まなくちゃ。
    コメントありがとうございました。
    2006年10月30日 08:13
  • りゅう

    瞬間の美学♪ってこのことかな~~(^o^)丿
    面白そうな展覧会ですね・・・・・あっ、終わってる・・・ウーム (; _ _ )/
    バブル時代の立派な建物で泡の写真だ~~~(^m^ )クスッ
    2006年10月30日 18:00
  • berry

    プロの写真は素晴らしいですね。機会があったら見たいと思っています。
    そうなんだ . . . 東京都写真美術館は、恵比寿のガーデンプレイスの一角にあるにあるんですね。写真がすごく好き!というわけではないけど、ブログを始めてみて、プロのような写真を撮る人が大勢いることにびっくりしました。一眼レフ・デジカメを使いこなせるなんて!?!? . .. 機会オンチのワタシには無理。でも、将来ほしいですぅ〜。
    「未来の原風景」もなんか面白そうですね。
    2006年10月30日 18:12
  • TaekoLovesParis

    ▲kitaさん、コメントへのお返事が遅くてごめんなさい。
    <今回は食べ物じゃあ~ないですからよかった・・・。>
    →次回はまた食べ物予定なんですよ(笑)

    横浜美術館が日経のランキングで1位だったんですか。建物も立派ですよね。
    でも、やはり、ちょっと遠いので、だいぶ前にセザンヌ展に行ったきりです。
    写真美術館は広々としていて、すいているのが、いいです。写真なので
    入場料も800円程度ですし。
    kitaさんは、10万分の1でとらえたスポーツ写真をイメージしてお描きになると
    おもしろいものができるかな、と、どうでしょう?
    2006年10月31日 00:47
  • TaekoLovesParis

    シェリーさん、nice&コメントありがとうございます。
    写真展には、レモンが水に落ちる瞬間とか、瓶の上の氷が溶けていくところ、とかあったのだけど、私の眼が行ってしまうのは、ワイン&シャンパン関係のもの
    ばかりでした。興味がそっちばかり。。だから、シェリーさんの敬老の日の
    ピンクハートシャンパンとエグリ・ウーリエが今、気になっているんですよ。
    この写真のような瞬間があるなんて、、私も驚きでした。

    カポーティは、かわいい人なんですよ。わかりやすい性格。自分の作品をほめてほしくて、お金払ってまで言ってもらったり、初対面の刑事に「いい襟巻きだろう」と会うなり自慢したり、、だから、ちっともむずかしい映画じゃありません。
    2006年10月31日 01:02
  • TaekoLovesParis

    ▲りゅうさんへ 
    nice&コメントありがとうございます。
    <面白そうな展覧会ですね・・・・・あっ、終わってる・・・ウーム (; _ _ )/>
    →あ、痛っ、、指摘されちゃった。。書くのが遅すぎ(反省)
    バブルの建物に泡の写真とは、、うまいなぁ(笑)
    2006年10月31日 01:06
  • TaekoLovesParis

    ▲berryさんへ
    nice&コメントありがとうございます。
    最近は、デジカメがよくなって、素人でも簡単にいい写真が撮れるようになったけど、やはり、プロは違う!と感心する作品揃いでした。
    絵を描く人は構図を気にするから、たいてい写真も上手。
    berryさんもいつもすてきな写真をのせていらっしゃるじゃないですか。
    2006年10月31日 01:15
  • taekoさんの記事を見て最終日に急いで出かけましたよ~(笑)橋村さんが写真一つ一つについて丁寧に説明やトークを交えての座談会も行われていて一石二鳥でした。現存するものの美しさと遠い未来の時間を感じて不思議な気持ちになりました。次回もあればまた行ってみようと思います。
    2006年10月31日 11:12
  • TaekoLovesParis

    sakikopさん、ありがとうございます!!!
    タイムリミット直前の土曜日の朝、あわててアップしてよかった。。
    「本日3時からHASHIを交えての会」と書いてあったけど、参加なさったのですね。橋村さんは、なんかポンポン言葉が飛び出す威勢のいい人、なのでは?
    きっと楽しい会だろうな、刺激がたくさんもらえそう、と思ったのですが、
    やっぱりそうだったのですね。
    私も次回、また作品を見たいな、と思っています。
    2006年10月31日 23:12
  • Traveler

    HASHIさん、テレビに出ていましたね。明るい方でびっくりしました。
    2006年11月01日 07:10
  • TaekoLovesParis

    Travelerさま、そうだったんですか。
    会場で販売していた、HASHIと立松和平との対談集を買って読んだので、
    HASHIさんの話しぶりが伝わってきたんです。実際、明るい人なんですね!
    nice&コメントありがとうございました。
    2006年11月01日 08:01
  • バニラ

    この写真館は前々から気になっていたものも、
    中に入ったことはなかったのです。 一見地味な雰囲気ですよね。 
    中がそんなに広々として気持ちよいところだったのですねぇ。 
    今度は素通りしないようにします!
    2006年11月09日 22:56
  • TaekoLovesParis

    バニラさん、隣のウェスティンホテルでのお茶もおすすめ。定番のパパスカフェやカフェコムサも同じ敷地内にあります。
    2006年11月10日 01:11

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