渋谷の東急文化村「ザ・ミュージアム」で開催中の
「スイス・スピリッツ(山に魅せられた画家たち)」 というスイスアルプスに焦点をあてた
展覧会に行きました。
18世紀後半、近代登山がはじまった頃は、写真が一般的でなかったから
山岳調査隊に画家が同伴して、山の絵を描きとめたそうです。
上の絵は、ガスパー・ヴォルフの「グリンデルワルト峡谷のパノラマ」
人物に対して、山がいかに大きいかわかります。
この人物たちは、ピクニックをしているのですが、服装がとてもきちんとしていて
パラソルをさしていることなどからも、当時の富裕層と伺えます。新しい遊びとして、
山麓でのピクニックが流行ったのでしょうか。
他に「険しい峡谷の滝」、「洞窟」、「氷河に残った巨石」など、前人未踏の地を
絵で見せてくれています。
その後、1900年前後になると、風景画のひとつとして、山は描かれます。
↓はセガンティーニの「アルプスの真昼」
実物を見ると、みごとな点描になっています。それが山の空気を伝える最良の方法
だったのでしょう。
↓ホドラーの作品。「ニーセン山」。周囲に雲を配して模様のようにしています。
細い人物の彫刻で有名なジャコメッティの絵がたくさんあったのは新発見でした。
気に入ったのは、幅の広いタッチの点描が印象的だった「泉の女性」
空は縦の点描、地面は横の点描、それが中央の池でとけあう「雨のカパラゴ近郊」
見終わって、平日ですいていたので、山の凛とした空気がちゃんと絵から伝わってきた!
と感じました。山の絵に囲まれているのは爽快。
☆そうそう、この文化村の展覧会、「スコットランド美術館展」のとき、ソファーのカバーが
スコットランドのタータンチェックになっていると、りゅうさんのブログで教えてもらった
のですが、今回はアルプスを意識して、牛の柄、ホルスタイン柄になっていました。
芸が細かくてイイデス。
りゅうさんのブログで、この展覧会の概要がわかります。
http://blog.so-net.ne.jp/ryuu/2006-03-02
この記事へのコメント
FlamBay
空は縦の点描、地面は横の点描、それが中央の池でとけあう「雨のカパラゴ近郊」」と書かれた絵は貼り付けていないのですね。今日も酔っ払ってるんですけど感激しました。だってこの10年くらいジャコメッティの名前忘れていたもの。アリガトウございます。これで往生できます。このところ韓ドラにハマッテいるだけの僕でしたから。でも日本映画も捨てたもんじゃないですよ。昨日、会社昼間サボって「好きだ、」見てきました。満席の女性客の中でボクと言えるヒトはボクだけ。なかなかでした。独りだけ泣いていましたけどね。その後、某省に行って某課長を徹底的に論破して、そのあと、仕返しされることを考えたら落ち込んじゃいましたけどね。すみません寝ます。あっそうボクが好きなクリムトの絵は、風景画です。緑の中に赤い花が咲いているヤツ。ベルベデーレのクリムト美術館で見て衝撃を受けました。単なる酔っ払いでした。おやすみなさい!
FlamBay
http://blog.goo.ne.jp/flambay/c/6012805a629bec5aaec63d31071cc8e9
ちょっと最悪ですけど。おやすみなさい。
TaekoLovesParis
▲Flambayさん、ジャコメッティ彫刻への想いがよく伝わってきました。
ジャコメッティの彫刻は、上品でやさしいだけでなく、すっととおった芯の強さ
が好きです。
いい作品に出会う衝撃、再会の感動、こういう体験って特別な次元の喜び
な気がします。Flambayさんは、世界の超一流の場所で、たくさんのことを
感じとっていらっしゃる他人も羨む人生。往生なさる前に、それらの経験を
ブログに書き残してくださいね。
ジャコメッティの絵は、メインではないらしく絵はがき売っていませんでした。
書いていただいたアドレスのブログ、今からゆっくりと、読みにいきます。
きょうはいいお天気。家の中でも春が感じられて、うれしい♪lalala~
▲Taddyさん、スイスいいなぁ(って、まだ決まってないに。。)
スイスはずいぶん前、親友がジュネーブの音楽院に留学していた時、行きました。レマン湖一周のドライブが風光明媚で印象的でした。
ん?トレインスポッティングって、スコットランドだったんですか?あの頃の
お気に入り映画だったというのに、イギリスとしか認識なくて。。映画の冒頭、
ユアン・マクレガーが走って、走って、近づいてくる。新鮮だった。音楽よかったし。ストーリー的には、シャローグレイブの方がよいと思うけど、ま、2部作みたいなものだから。
FlamBay
TaekoLovesParis
どうしても、ゆっくりになっちゃいますよね。
韓ドラは他の人にまかせて、FlamBayさんじゃなければできないもので、
オリジナリティの高いもので、お力発揮してください☆
私にとってジャコメッティは今でも輝いているけれど、友達は、最近BeauArts
を卒業したので、世の流行にならいブランクーシ賛派に走っています。
↑のリンクで「映画ブログ」、ゆっくり読みました。守備範囲が広くて
いらっしゃる。標的にされたB型や、美人は昔も美人でなくちゃ、、には
笑えました。 ところで、ワンコはポメラニアンですか?
こんばんは~
先ほどBSを付けたら既にジョージ・クルーニーは出ておらず・・・
残念!
彼はやっぱり映画の外もステキなのですね♪
それにしても、私が彼のファンって、よくご存知で・・・。
Taekoさんの美術評は、
とても簡単な言葉と分かりやすい文章で、
あまり美術に詳しくない私でも、
すんなり頭に入っていくようです。
よほど美術に精通していないと、難しいことだと思うので、
感心させられます。
3枚の画像の中では、
私の好みはホドラーの絵かな。
シンプルな感じが好きです。
TaekoLovesParis
急にERのクルーニーが熱く語られ、お気に入りって書いてた。医者→ERが短絡的すぎて、うふっ、私もファンだから気持ちわかるけど~。
オスカーで、彼は終始落ち着いて余裕でした☆。最初に発表される賞が助演男優賞。クルーニーは壇上で「これで監督賞はもらえない」ってスピーチ。笑いをとってました。でもちゃんとシリアスな社会的コメントもありました。
絵の批評のこと、ほめてくださってありがとう。
Lahiriさんは、人物画より風景画、一番好きなのは静物画でしょ?
絵は同じ絵、同じ画家をず~っと好きな人もいるけど、年を重ねることで
好みが変わっていく場合もあるのよ。
▲りんこうさん、niceありがとうございます。
りんこう
最初は科学的な観点からの絵画で、描かれている人物も小さかったですね。
それが、次第に山に自分の気持ちを象徴させあらゆる表現が出てきました。
描かれている人間の姿も大きいものが増えてきて、
そのような変化を辿ることができて興味深かったです。
TaekoLovesParis
私はキルヒナーがあんまり好きじゃないから、あのあたりから、力が
ぬけて、、。最後の方はたいして感動もせず、、もう一度セガンティーニ
とジャコメッティを見て帰ってきました。
りゅう
この展覧会、「山」がテーマということでしたが、その山を引き立てているのは「空」「青色」なのかなぁ~なんてチョット思ったりもしました。
ある意味「空、青色」が隠れた鑑賞ポイントかも。。。
ひんやりすっきりとした空気の透明感やすがすがしさ、
セガンティーニは特にそういう思いが強かったです。
coco030705
ジャコメッティの絵は見たことがないので、見てみたいですね~。
買われたバッグ、とってもおしゃれです。このバッグにはどんな
服があうのでしょうね。
TaekoLovesParis
Cocoさんのぶろぐでプーシキン展のことを思いだしたり、さくら見物をしたりで、
戻ってみたら、コメントが届いていたので、そのタイミングにびっくり。
このバッグ、トレンチコートにあうので毎日使っていますが、ジャケットと
なると、ちょっと服を選びますよね。